火星探査機キュリオシティ

ウチの自習室は無料で特に時間制限もなく使える。勉強をしていく子は、最大で10時間近く居座っている。ひたむきに勉強をしている子どもの姿は胸を打つものがある。

 

高校受験を控えた中学三年生。勉強の出来不出来はピンキリ。そのレベルによって子どもらは区別や差別を受けている。それを平気でやって恥ずかしげもなく正当化する大人は実は多い。

 

「大人の期待値を満たさない子」

こういった子は大人からの心無い仕打ちに遭いやすい。子どものあずかり知らないところで勝手に期待をして、勝手に「裏切られた」と思って、子どもにツラく当たる。これを無意識でやっている大人がいる。

 

この年齢の子で無気力である場合、もしかするとそういう大人の犠牲者なのかもしれない、と最近は思う。中学に上がった途端に意識される成績とその順位。他人と比べて、比べられて、鼻高々になっていく子と自信を削られていく子への分水嶺が中学時代。

 

どちらに転んでも危うさはあるけれど風当たりは後者の方がキツイ。「自分はダメなやつだ」「頑張っても無駄だ」と思わされることの苦しさは計り知れない。

 

どうか、そんな風に思わないでほしい。思わせないでほしい。

 

子どもらと対峙すると、その中に蠢く命のエネルギーが、ウワっとこちらに迫ってくる。ダメなはずがない。みんな何か持っている。これだけの命の迫力を持っているのだから。

 

眼を凝らして、全身を耳にして、息を詰めながら、子どもらの中から何が飛び出してくるか、今か今かと待ち構えている。

 

あたしはただ、それが見たいだけ。この子を知りたいという欲の塊(笑)それゆえに勉強に関係ない話をして、オーナーに睨まれる。ユーモアの分からん人やからねぇ。まだ若いのに、心がオッサンくさいわ(笑)

 

人や学問への好奇心は尽きない。世界を知り、人を知ることの面白さ。ぜひあの子らにも伝えたいなぁ。