中学生たちにやってやりたいけどやるつもりはない心の中の説教

あのね、火事あるでしょ。

火事起こると消そうとするよね。

消化器持ってきて、バケツいっぱいに水汲んできて、消えるまでかけ続けるでしょ。

それでも消えなきゃ消防士さんにホースで消してもらうでしょ。

なんで消すかって、それ以上燃え広がって、命や健康な身体や家を失う人が出ないようにするためでしょ。

 

あたしがあなた達に自習室で「静かに」って言うのは、まぁそれと一緒なのよ。

おしゃべりの生まれた空間って火事と一緒で、そばにいる「静かに集中して勉強したい人」がその空間を失うし、集中しようとした時間も失う。

 

火事って放っておくと燃え広がるよね。

おしゃべりもそうなの。おしゃべりの空気が漂い出すと、それを感じた別の人らが「しゃべっても良い雰囲気」を感じ取ってちょっとずつ喋り出すの。それがどんどん広がっていってね。もう「静かで集中できる自習室」という環境は、あっという間に大火事に見舞われて、真剣に、自分の未来のために、勉強をしたいと思ってやってきた人間の集中力と貴重な時間が燃えカスになってしまう。

 

あたしはね、その環境を全力で守ってる。

消火活動に奔走している。

 

そんなあたしの目を盗んで、あなたたちはこっそり火遊びを始めている。まぁすぐ見つけるけどね。でもずっと見ていられるわけじゃないから、火がつくのをいつもは防ぎきれない。だから火が小さいうちに消しに行くの。

 

あたしは滅多に怒らないでしょ。

あなたたちが何かコソコソ話しているくらいじゃ怒らない。大抵何か理由があるからね。どうした?って声かけて、問題があればすぐ解決して、勉強に集中する環境を整える。

 

ただ明らかに、友達にじゃれつきに行っただけ、おしゃべりしに行っただけ、ちょっかいかけに行っただけ、っていうときはね。言うこと言わせてもらうよ。それをどうしたってあたしは許せないからね。

 

そもそもあなたたちは「静かに集中できる自習室」を求めて本来ここに来たはずでしょう。友達との楽しい時間への快楽に目が眩んで見失ってるみたいだけど、来たばかりのときのあなたたちの目は、真剣そのものだったし、静かですぐに手助けが入るこの環境に感動していたじゃない。

 

あなたたちが勉強するための時間や空間だって、貴重なの。そのことをもう一度思い出して欲しい。自分のことで精一杯なのはそれでいい。それなら、本当の意味で、自分のことだけに精一杯を注いで欲しい。

 

・・・ってなことをクドクドと話したいような気もするけど長いし面倒だし結局伝わらなくてお互い時間のロスになることはもう分かってしまっているから言わない(笑)