怒りと失望の理由2

あたしが猛烈に怒り、失望した理由。

その同僚Sはね、謝るの。見事に。済まなそうに。あたしの冷めた切り返しにも、「返す言葉もない」と手を合わせて深々と頭をさげる。

きっちりと型どおりに、綺麗に謝る。
その場では言い訳などしない。

しかし、全く別のタイミング、シチュエーションで、自分の朝の弱さをアピールしてくる。まるで「どうしようもないこと」で「仕方のない」ことでもあるかのように。

ただね。あたしはもう1年近く彼をそばで見てきている。もうわかっている。

その同僚Sは、自分の授業の始まる時間にはちゃんと「間に合わせて来ている」。ただ、それはきっちりとではなく、彼なりの「許容範囲内」で間に合わせているということ。5分、10分の遅刻が生徒からも社長からも大目に見られているということを彼はちゃんと「知っていて」、その範囲内で自分をコントロールできている。つまり、「どうにかできている」。

にもかかわらず、遅刻をする。手伝いにも来ない。これはもう、「意図的」「故意的」だと言ってもいい。

彼の謝罪と反省の言葉は、本当に虚言でしかないのだと分かった。そしてそんな虚言を吐かれているあたしは、彼から舐められているだけだと思った。

それがあたしの怒りと失望の理由。

もうまともに相手にしない。まともに相手にされていないことにも気づいていなそうだけどね。それに気づくほどの敏感さがあれば、こんな所業ができるはずがないものね。

もう知らない。